賢い歯磨き粉の選び方
5分で分かる?正しい歯磨き粉の選び方!
毎日使う歯磨き粉、口の中に入れるものですからやはり良いものを選びたいですよね。
でもいざ歯磨き粉を買うためにスーパーや薬局などに足を運ぶと、
その種類の多さにビックリすると思います。売り場を行ったりきたり。。。。
あれこれ手にとってパッケージを眺めても、書かれている成分の何が良いのか悪いのかさっぱり。
結局安売りセールのものを買ったり、テレビで宣伝しているものを買い物かごに入れる
という方が多いのではないでしょうか?一つしかなければ選ぶ必要はありません。
その一つを選ぶしかないわけですから。
でも2つになれば比較して、より良い物を「選ぶ」という作業が必要になりますよね。
2つなら、比較も簡単です。
でも歯磨き粉のようにたくさんのメーカーからいろいろな種類が
いかにも良さそうに売られている現状の中で「さて、どう選ぶか。」といったときに
自分の中で選ぶ基準をはっきりさせて
それに合わせておおざっぱにでも良し悪しが分かるようになるだけで
何となく選んで、よく分からないけど使っているという状況から
納得して選んで、使うことができるようになるはずです。
これだけ分かればあなたも選べる。
今目が回るほど多種類の歯磨き粉が出回っています。
その中から本当に安心な歯磨きをを選ぶというのは至難の業です。
でも、選べないということは言い方を変えると 比較検討する際の基準がない ということ。
基準がなければ選べないのは当たり前です。
スーパーのリンゴ売り場にいって好きなリンゴを選んでくださいと言われたら
「値段」を基準に選ぶ人と「大きさや色」を基準に選ぶ人と
「産地」を基準に選ぶ人とでは違うリンゴを選ぶでしょう。
でも基準が無ければ、選べません。基準が曖昧だと迷います。逆に言うと
基準さえ決まれば、そう、その基準に沿って自分に合うものを選べばいいのです。
基準とは自分の大切にしている物。何に一番価値をおくかということです。
わかりやすいのは「値段」価格が自分の中の基準であれば、迷うことなく安いものを選べますよね。
コストパフォーマンスということであれば、入っているグラム数を定価で割れば比較できます。
リンゴにおける産地ではありませんが「メーカー」という基準もありますよね。
自分の好きなメーカーがあってそれしか使わないという人もいます。
しかし、ぜひここで選択してほしい基準は「健康」です。
なぜなら、そもそも歯磨き粉を使う目的がそこにあるからです。
おいしいリンゴを食べたいのに安いリンゴを選んで、残念な味を楽しむより
少し追加して糖度の高い物を選んでおいしく食べれた方が良いですよね。
(味は関係なくただ空腹を満たしたいだけであれば別ですが)
ですから歯磨きを使う、そもそもの目的を基準に選ぶのが一番良い選び方だと思いませんか?
それは同時にもっともコストパフォーマンスが良くなります。
なぜなら、自分の健康より高い物はないからです!
一度失われた健康は買い戻すこともできませんし余分にかかる費用は馬鹿になりません。
- 虫歯や歯周病の治療費や、それにかかる時間
- それに伴うストレスや、痛み。
- 入れ歯の作成費や管理の手間
- それによって下がる生活のクオリティー
- etc
それを防ぐ一つの可能性が「健康を基準にした選択」なのです。
- 毎日、それも一日に数回使うもので
- 自分の口の中に直接入れるもので
- 体の健康と密接に関係している口の健康にかかわるもの
それが歯磨き粉。
ここでは「健康」という基準で歯磨き粉選びをする際のポイントをお伝えしていきたいと思います。
そのポイントとは・・・いたってシンプルです。
①入っていないほうが良いもの(体に悪影響のあると思われるもの)
②入っていたほうが良いもの(口の健康に役立つもの)
の二点をを把握しておいて、
①がなるべく入っておらず、②がなるべく入っているものを選べばいいのです。
歯磨き粉に入っていないほうが良いもの
歯磨き粉に入っていないほうが良い成分【その1】
歯磨き粉に入っていない方が良い成分の1つ目は「研磨剤」です。
研磨剤は歯の表面を削るための成分です。
そもそも毎日の歯磨きで歯を削る必要があるのでしょうか?
歯磨きのメリットは言うまでもなく「汚れの除去」ですが
最大のデメリットは「歯が削れること」です。
歯は人体の中で一番固い場所です。何しろ、毎日口から入る食物をガシガシかみ砕いて
くれているわけですから、固くないとやっていけません。
そんな歯が歯磨きごときで削れてしまうのでしょうか?
歯が固い場所とは言え人によって歯の強度は違います。
カルシウムが不足すると骨密度が下がって骨がもろくなるように歯の強度も弱くなったりします。
また、子供の歯は大人の歯に比べると弱いですし、歯磨きしていなくても虫歯になる人がいたり
していても虫歯になる人がいるのを見ると個人差が相当あることが分かるでしょう。
また、歳をとるにつれて歯茎が下がり、今まで歯茎で隠れていた根っこの部分が顔を出すと(この部分をセメント質というのですが)ここはエナメル質より固さが弱いのでより削れやすい部分となります。
また虫歯になりかけているような場所はエナメル質が薄くなっていたりします。
研磨剤が入っている歯磨き粉を使うとこのように歯の弱い部分へのダメージが大きくなります。丁寧に磨けば磨くほど大事な歯が削れていくのです。
人間の口はうまくできていて削れても唾液中のカルシウムが
イオンバランスの力で歯に吸着し取り込まれ補ってくれます。
この再石灰化という作用があるおかげで歯が無くならないわけですが
もし、この補う力よりも削れる力が強ければ
どうなりますか?
歯の薄い人は冷たいものを食べると歯がしみるようになったり知覚過敏の原因になったりするのです。
歯磨き粉に入っていないほうが良い成分【その2】
歯磨き粉に入っていない方が良い成分の二つ目は「発泡剤」です。
発泡剤とは泡立てる成分。歯磨きすると口の中が泡だらけになりますよね。あれが発泡剤の働きです。
現在、発泡剤で一番よく使われているのはラウリル硫酸ナトリウムという成分。
この成分は市販の歯磨き粉のおよそ8~9割に使われているとも言われるほどの成分で
合成洗剤に使われるのと同じ合成界面活性剤で人工的につくられた石油科学系物質です。
泡立ちが非常に良く、殺菌力が強い成分でなんと車庫の床洗浄や、車の洗浄などにも使われるほど。
長期使用による発ガン性も証明されている成分です。
飲み込まないから大丈夫?
歯磨き粉は、歯磨きが終わったらペッと吐き出してしまうし、飲みこむわけではないから
そんなに成分に気を使う必要は無いんじゃないの?
しかしこれは多くの人がうっかり勘違いしてしまう間違いです。
感覚としては飲み込んだときに吸収されるような気がしますよね。
でも実際は、口の中に入れた瞬間から消化、吸収は始まっているのです。
人間の体の中で特に吸収が速いのは粘膜があるところです。
ですから当然内臓には粘膜が張り巡らされており、通り抜ける栄養分を残さず吸収しようとします。
では外界から一番近い粘膜はどこでしょうか?
入り口と出口です。つまり口と肛門です。
子供が熱を出したときに解熱剤を肛門から入れたりしますが、それは吸収が速いからです。
ですから口に入ったところからもう吸収は始まっていると考えたほうが良いでしょう。
口の中は粘膜ですから皮膚からの体内浸透に比べて約13倍もの体内吸収率があるといわれています。
歯磨きをするわずかな間にも、口に入れてくちゅくちゅしている間にも吸収されていきます。
ですから体に害のあるもの、悪影響のあるものは極力避ける必要があります。
そもそも歯磨きをする際に泡立ちを良くしたり、
殺菌力の強い成分を使う必要があるのでしょうか?
殺菌力の強い成分も菌を殺すというと聞こえは良いですが
口の中の菌は悪い菌ばかりではありません。
人間の腸にも善玉菌がいて、腸内環境をも待っているように口の中には400種を越える菌がいて
悪玉菌だけではなく、口を健康に守る善玉菌もいるのです。
それを一緒くたに強い殺菌力で殺菌してしまうことが果たして本当に良いことなのでしょうか?
また、口の中が泡だらけになることでたくさん磨いた気になるかもしれませんが
実際は、しっかり磨けていないということも起こりやすいのが現実です。
誰だって泡立てば、なんだかしっかり磨いた気になりますよね。
しかし、あくまでも基本はブラッシング。
歯磨き粉はそれを補助する物でしかありません。
このような弊害を憂慮して歯科医や歯科衛生士の方でも歯磨き粉は必要ないと指導される方も多いのです。
歯磨き粉に入っていないほうが良い成分【その3】
歯磨き粉に入っていない方が良い成分の三つ目が「指定成分」です。
化粧品やシャンプー、リンスなどのパッケージを見ると『指定成分』という文字が書かれています。
指定成分なんて言うと、指定席みたいに、もう指定されていて入れないといけない成分みたいに
勘違いしやすいですがとんでもない!!
これは、化粧品や医薬部外品に使われる成分のうち、
アレルギーなどの皮膚トラブルを起こす可能性のある成分のことです。
そう言う危険性のある物の表示を義務化して、
後は消費者が自己判断で選べるようにという意味あいの成分がこの指定成分です。
1980年、厚生省は、使用が許可されている化粧品成分、約2000種のうち、
アレルギーや接触性刺激、皮フ刺激、発ガンなどなど『安全上問題とされる成分』を
98品目リストアップし、これらの『指定成分』の表示を義務づけました。
1987年3月に『防腐剤』2品目が追加され、
現在は102品目(香料まで含め103品目)が『指定成分』になっています。
2001年4月からは全成分の表示が義務付けられました。
このような化学物質は簡単に体内に取り込まれどんどん蓄積され、
年月を経て様々な症状や病気の一因となる可能性が高いです。
アトピー、花粉症、ガン、糖尿病、不妊症、高血圧自律神経系の病い、皮膚炎、脱毛症などは
その要因の一つとして化学物質が必ず関係しています。
このような病症が昔に比べて近年、異常なほど急増している事を考えると化学物質の怖さを垣間見るようです。
ですから避けれるものなら極力避けたほうがいいでしょう。
肝臓は酵素の働きによって自然界からの毒物や異物を消し去る力がありますが、
近代化学工業の副産物である化学物質においては、その能力を備えていません。
また化学物質によっては生物の体内に吸収されると、対外に排出されにくく、
脂肪組織や神経組織に蓄積されていってしまうものが多くあります。
海洋生物の食物連鎖による生物濃縮の問題もそうではじめは低濃度でも、
プランクトンなど海洋生物に取り込まれるとそれを餌にする生物に取り込まれ
排出されにくい為食物連鎖による生物濃縮が起こり連鎖の頂点にいるマグロや鯨、
そして人間!?に高濃度に蓄積されていくという問題も指摘されているのです。
歯磨き粉に入っていた方が良いもの
歯磨き粉に入っていたほうが良い成分【その1】
入っていた方が良い成分のひとつ目は「アパタイト」です。
歯の表面はエナメル質で覆われています。
このエナメル質は少量のたんぱく質と大量のハイドロキシアパタイトで出来ています。
またその下の象牙質も主成分はアパタイト。
アパタイトとの語源はギリシャ語の「欺く」「惑わす」に由来します。
それはアパタイトが様々な色や形で現れるため他の鉱物と見間違えやすかったためと言われています。
エナメル質も象牙質も主成分はアパタイトですので、
歯にとってとっても大事な成分がこのアパタイトだと言えます。
アパタイト同士は結合する性質があり、唾液中のミネラルイオンに作用し初期虫歯や、
微々たる欠損の再石灰化を促進すると言われています。
また糖質やタンパク質との吸着力があり歯垢を効果的に除去する働きもあります。
「芸能人は歯が命」
というCMが話題になった歯磨き粉もこのアパタイトが使われている歯磨き粉。
研磨剤のように削って白くするマイナスの働きではなく
再石灰化を助けるプラスの働きで歯を白くするホワイトニング効果もあるのですね。
歯磨き粉と一口で言っても本当にたくさんの種類があります。
どれでもそんなに変わらないか・・・と、選んだその歯磨き粉。今使っている歯磨き粉に
どんな成分が入っているか知っていますか?
それを「知っておく」ということがとても大切。
なぜなら、歯磨き粉選びが口の健康ケアに及ぼす影響は決して少なくないからです。
歯磨き粉を口に含んでいる時間がどれくらいになるかごぞんじですか?
一日三回、それも毎日。一年だけで1000回を越えます。
一回3分磨いたとしても50時間それをこれから一生続けていくわけです。
だからこそ、ちょっと立ち止まって、歯磨き粉選びを考えてほしい。
本当に口の健康を考えた歯磨き粉を探している方にこちらのページが少しでも参考になれば幸いです。